はじめに
はじめまして、YouTubeで遊戯王の動画を投稿している湯蔵ちゃんねるの湯蔵です。
今回は「BLAZING VORTEX」で登場したテーマ、【スプリガンズ】のデッキについて紹介します。
▼YouTube動画による解説
【遊戯王マスターデュエル】 ヤケクソ新規で動きが急変したテーマ 『スプリガンズ』 【ゆっくり解説】
このテーマは11期で3年間にわたって展開されてきた、烙印の物語における【教導】【鉄獣戦線】の後の3番目に登場したテーマです。
烙印の物語のテーマはEXデッキを使った従来の召喚法に、一味クセがあるギミックを搭載しているのが特徴。
例えば【鉄獣戦線】は墓地のカードを使ってリンク召喚、【相剣】であれば自分でトークンを生成してシンクロする強力なギミックがあります。
その中で、【スプリガンズ】は専用のフィールド魔法「大砂海ゴールド・ゴルゴンダ」を使って、手札コスト1枚でXモンスターを生成し、テーマモンスターが弾丸みたいにXモンスターの素材として供給していくのが特徴のテーマです。
しかし、11期の環境レベルで強力なテーマが多い中、【スプリガンズ】の性能は極めて控えめな性能でした。そこで2022年の秋の新規、《ガンティック“チャンピオン”サルガス》と《タリホー!スプリガンズ!》によって高い安定感と爆発的展開力を得ました。
今回はその完成形となった【スプリガンズ】デッキについて紹介していきます。
構築について
※リミットレギュレーションは2023年4月となります。
スプリガンズの特色について
このテーマはフィールド魔法である《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》への依存度が高く、その上《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》の展開効果を使うには【スプリガンズ】カードが必要です。
そのため、このテーマは2枚揃ってから初動となる仕組みになっています。
デッキにはキーカードである《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》にアクセスする為のカードと、そのコストや展開要員となる【スプリガンズ】カードの採用が高い比率で占めることが必須となります。
しかし、【スプリガンズ】としての最終着地点はカテゴリ内のカードだけではそこまで強力ではなく、EXデッキの自由度が非常に高いです。
ここの+αの自由度が売りなテーマでもありますので、自分の紹介する今回の型は出力が高めの《幻獣機アウローラドン》を中心としたラドン型を紹介します。
採用カードについて
《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》3枚
【スプリガンズ】の名称を持たないですが、前述したとおりの最も重要なカードとなります。
このカードを展開するためにテーマ内のサーチに加えて汎用的なフィールド魔法を採用しています。
《スプリガンズ・ブーティー》3枚
《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》にアクセスするためのカードとなるので、3枚採用です。
《スプリガンズ・ウォッチ》3枚
こちらも《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》にアクセスできますが、既に存在している場合は【スプリガンズ】の展開に使えるのでかなり用途広めです。
《惑星探査車》2枚
言わずと知れたフィールド魔法をサーチするカードです。
【スプリガンズ】は召喚権が余るので採用しています。《テラフォーミング》も含めるとフィールド魔法は実質12枚体制の構築になっています。
《烙印の気炎》2枚
《スプリガンズ・キット》でサーチして持ってこられるこのデッキ唯一の【烙印】カードです。
役割としてはEXデッキから《鉄駆竜スプリンド》を落とす事で、エンドフェイズにXモンスターと並べると、妨害効果が使える《スプリガンズ・キャプテン サルガス》をリクルートできます。
《スプリガンズ・キット》2枚
上記の《烙印の気炎》をサーチできるカードですが、このカードの一番の役目はラドン展開における引いてはいけないカード、《ジェット・シンクロン》《幻獣機オライオン》を手札からデッキに戻す事になります。
また、《烙印の気炎》で《鉄駆竜スプリンド》を墓地に落としておくことで手札からそのまま特殊召喚できるので、ランク4の片側の素材に慣れたりと便利なカードです。
《タリホー!スプリガンズ!》 3枚
【スプリガンズ】に与えられた強力な新規の1枚です。
このカードを同じく新規である《ギガンティック“チャンピオン”サルガス》でサーチして使うことで、最大で場に3体のモンスターを展開できます。
その上速攻魔法になっているので、墓地効果や普通にセットしておくことで、相手ターンに《ギガンティック“チャンピオン”サルガス》のX素材を外し、除去効果を起動させる実質的な妨害札としても運用できる器用なカードです。
《セリオンズ“キング”レギュラス》1枚
このデッキ唯一の【セリオンズ】カードです。
シンプルななんでも無効の妨害効果を持つので、ラドン展開前に立てることでメインの展開ルートの安全を確保できる上に、場に残るだけで相手ターンに1妨害として構えられます。
初手に既にある時に加えて《タリホー!スプリガンズ!》が既に手札にある時に、《ギガンティック“チャンピオン”サルガス》のサーチで持ってくるカードとなります。
★EXデッキの採用について
ラドン展開とテーマカード、そしてオマケで立てるランク4の《深淵に潜む者》の採用となっています。ラドン展開については下記の回し方について紹介致します。
回し方について
極論で言えばフィールド魔法を持ってこられるカード+【スプリガンズ】で、同じ動きは成立しますが、使うカードによって最後にランク4がオマケで1体立つかの微妙な違いが生まれます。
大筋の展開はほぼワンパターンの展開になりますので、展開例として基本展開の1つを紹介します。
《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》+《スプリガンズ・ロッキー》
- 《大砂海ゴールド・ゴルゴンダ》発動
- 《スプリガンズ・ロッキー》を捨ててEXデッキから《スプリガンズ・メリーメイカー》特殊召喚
- 《スプリガンズ・メリーメイカー》効果で《スプリガンズ・バンガー》をデッキから墓地に
- 《スプリガンズ・ロッキー》の墓地効果で《スプリガンズ・メリーメイカー》のX素材に追加
- 同じように《スプリガンズ・バンガー》の墓地効果で《スプリガンズ・メリーメイカー》のX素材に追加
- 《スプリガンズ・メリーメイカー》の上に重ねて、《ギガンティック“チャンピオン”サルガス》をX召喚(この時点でX素材が3つ)
- 《ギガンティック“チャンピオン”サルガス》で《タリホー!スプリガンズ!》をサーチ
- 《タリホー!スプリガンズ!》で、《ギガンティック“チャンピオン”サルガス》のX素材を3つ取り除き、《スプリガンズ・ピード》をサーチ
- 最後に墓地から《スプリガンズ・ロッキー》《スプリガンズ・バンガー》、手札から《スプリガンズ・ピード》の合計3体を場に特殊召喚
~ここからラドン展開に入ります~
- 《ギガンティック“チャンピオン”サルガス》《スプリガンズ・ロッキー》《スプリガンズ・バンガー》の3体で、《幻獣機アウローラドン》をL召喚
- 《幻獣機アウローラドン》トークン3体生成
- 《幻獣機アウローラドン》で自身とトークン1体をリリースして《幻獣機オライオン》をリクルート
- 《幻獣機オライオン》とトークンで《アクセル・シンクロン》をS召喚
- 《アクセル・シンクロン》で自身のレベルを1上げて《ジェット・シンクロン》を墓地へ
- 《アクセル・シンクロン》と《スプリガンズ・ピード》で《フルール・ド・バロネス》をS召喚
- 《ジェット・シンクロン》を手札を1枚捨てて墓地から蘇生
- トークンと《ジェット・シンクロン》で《ルイ・キューピット》をS召喚
- 《ルイ・キューピット》の効果で自身のレベルを1上昇
- 《ルイ・キューピット》とトークンで《ヴァレルロード・S・ドラゴン》をS召喚
- 《ヴァレルロード・S・ドラゴン》の効果で墓地の《幻獣機アウローラドン》を装備
- 《ルイ・キューピット》で《ネメシス・コリドー》をサーチ
- 墓地の《スプリガンズ・バンガー》の効果で《スプリガンズ・ロッキー》と一緒に除外し、《スプリガンズ・ウォッチ》をサーチ
- 《スプリガンズ・ウォッチ》発動して、《スプリガンズ・ロッキー》をサーチしながら、《スプリガンズ・ブラザーズ》を墓地へ
- 《スプリガンズ・ブラザーズ》の効果で墓地の《スプリガンズ・ピード》を蘇生
- 《スプリガンズ・ロッキー》を通常召喚
- 《スプリガンズ・ピード》と《スプリガンズ・ロッキー》で《深淵に潜む者》をX召喚
- 《ネメシス・コリドー》で除外されている《スプリガンズ・バンガー》を戻して特殊召喚
- 《ネメシス・コリドー》を素材に《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を特殊召喚
これで最終盤面が
- 《フルール・ド・バロネス》
- 《ヴァレルロード・S・ドラゴン》
- 《深淵に潜む者》
- 《超雷龍-サンダー・ドラゴン》
となります。
初手に《タリホー!スプリガンズ!》か《セリオンズ“キング”レギュラス》がある場合は、《セリオンズ“キング”レギュラス》も盤面に追加できます。
さいごに
いかがでしょうか。
新規の登場によって大きく自由度と展開力が上がったテーマでもあります。
遊戯王の中でも人気が高い烙印の物語のテーマなので、是非皆さんも興味を持って、一度手に取ってくだされば嬉しい限りです!